毎日新聞−2001年(平成13年)05月18日(金)

県内初の認定機関に 有機米認定申請へ  NPOの生産者100人 究極の環境保全目指す

 NPO(非営利組織)の「環境保全米ネットワーク」(本田強代表、仙台市青葉区)は17日までに「ネットに加入する174人の生産者会員のうち、約100人が今年産米の有機認定を申請する見通しだ」と語った。同ネットは県内の登録認定機関第1号
になるとみられており、改正JAS(日本農林規格)法に基づく有機米生産に弾みがつきそうだ。       【小原博人】

 環頃と健康を守る農業の普及を目指す同ネットは活動6年目。昨年6月の改正JAS法施行で、有機農産物の認定制度が発足した。登録認定機関は現在、全国で42あるが、県内にはまだない。同ネットは登録認定機関指定を農水省に申請し、来月にも認められる見込みで、生産者会員の有機米認定業務をほぼ一手に引き受ける。
 ネットの生産者会員は174人。うち有機米認定には「南方水稲部会」(南方町、73人)の30人前後など生産組職ごと同ネットに加入している生産者が挑戦する。田への水系の関係で有機認定が難しい生産者は無農薬や減農薬栽培を続ける。
 南方水稲部会は、3300俵(1俵60`)の有機米認定を受けたいとしている。同ネットは来月末、認定に向け有機栽培田の全面積や有機認定米の見込み収量をまとめる予定。
 本田代表は「究極の環境保全米である有機米づくりに生産者が取り組む姿勢を見せているのは心強い。馴れ合い的な認定は絶対にしない」と話す。

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