毎日新聞−2001年(平成13年)04月17日(火)

みんなの広場

「ガッツポーズは米国なら"報復"」−大学生  兼平 健一 22歳(神奈川県大和市)

 7日本欄の高校野球での「ガッツポーズは喜びの表出」に対して反論をしたいと思います。
 日本では、本塁打を打った打者が派手なガッツポーズをしても、喜びを表す振る舞いとして受け取られています。
 しかし、米国などで打者がガッツポーズをすると、投手は打者に侮辱されたと受け取ります。次の打席では、その打者の頭部を狙ってボールを投げてきます。これは、高校であれ、メジャーリーグであれ、当然の報復行為として暗黙の了解がなされていることなのです。
 また、ガッツポーズとは違うのですが、海外では大量リードをしているチームは盗塁をしません。なぜなら、相手に対する卑怯な行為としてみなされ、非難されるからです。
 このように、日本の野球で普通に見られることが、必ずしも好意的に思われるとは限らないのです。
 野球の国際化が進んでいくなか、私たちは海外の野球の常識を知っておく必要があると思います。

「子孫に美しい地球を残すために」主婦  大坂間えり子 46歳(鹿児島県西之表市)

 ドイツでは数10年後に原発を全廃する方針で、「脱原発」へのスタートを切った。そのためクリーンエネルギーである風力発電に力を入れ、電気料金が原発よりも高くなるにもかかわらず、契約者が増えているという。
 人類が生活できる地球環境を子孫に残すためには、ある程度の負担はやむを得ないということが国民のコンセンサスになっている。 わが国はどうだろう。この1日から家電リサイクル法が施行されたが、3月には駆け込み需要とかで、洗濯機や冷蔵庫、テレビなどが飛ぶように売れたという。リサイクルにかかる費用を負担したくないため、家電製品が故障もしていないのに買い求めた人までいたそうだ。
 私は日本人として、ドイツ人に顔向けできないくらい恥ずかしい思いがした。リサイクルは「愛と知恵」の発揮の現場である。さまざまなアイデアや工夫で人を喜ばすリサイクルを考えることが、子孫に美しい地球を残すよすがとなるのだから。

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