アレルギーっ子の生活

<08-14      2002年01月20日(日)公開>

【学校給食とお弁当】

 食物アレルギーっ子が学校に通う時、まず心配になるのは給食のことです。
 アレルギーの有無に関わらず、今の給食に使われている素材はあまり良いとは言えません。有機リン系の殺虫剤の残留がある2等粉を使ったパン、毎日出る牛乳、あまり質が良くない油などに加え、調理方法の問題等々。アレルギーっ子には良いものを食べさせてあげたい、親の愛情がこもったものを食べさせたい。つまり、お弁当です。
 我が家も、最初からお弁当。まわりが「給食は食べなければいけない」と思い込んでいる中でお弁当を持っていくのですから、最初は大変でした。ラーメンの日は、昼前に作って届けたりと色々と工夫工夫の連続。でも、わかったことは、「献立があるから似たものを作ればいいので、つまり、献立を考える必要がなく意外と簡単ということ」(母親の話)。朝、8人分の朝食と弁当を作るのはやはり大変だと思います。いつも関心しています。お弁当を作ってもらえる家庭が少なく、お弁当は母親の愛情を受けている勲章のようなもの、給食よりはお母さんの作ったお弁当の方がおいしい、お弁当を小学校・中学校と作り続け持っていったことが母子の心のつながりを強くしているようです。
 つまり、意外と不安を持つ必要がないことが分かりました。外来にくる、アレルギーっ子のお母さんたちのほとんどの不安が、不安の先取りで、「こうなったら心配」「友達に何か言われたらどうしよう」「お弁当を持っていくことでいじめにあったら」というもの。不安が強い人ほどうまくできずに、「お弁当・お弁当」と軽く明るく作っている人とその子どもは何事もなく楽しく学校生活を送っています。心配してできないより、作りながら悩んだ方が子どもは成長します

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