アレルギーっ子の生活

<04-41      2001年09月15日(土)公開>

1999年厚生省食品中ダイオキシン濃度調査結果】

 マグロ、カジキの中に高濃度のものが存在しました。最高値はマグロの23.1pgTEQ/gであり、スズキに匹敵します。キンメダイ、ブリ、ギンダラ(輸入)、ニシン(輸入)、カマス、サバ、イワシ、アジ、サケ・マス、キス、ヒラメなどは平均で2-5pgTEQ/g程度の汚染があり、アナゴの汚染に次いでいます。タイ、ホッケ、ウナギ(輸入)、カレイ、ハモ、サンマ、キンキ(輸入)、タラ、フグなどは平均で1pgTEQ/g程度の汚染で国産牛肉の汚染と同等か、やや高値です。イカ全体の汚染は少ないのですが、イカ内臓(塩辛に使う部分)はアナゴと同程度の汚染があります。カニはガザミ、国産カニの濃度が高いのですが、輸入もの、エビ類は低い濃度でした。貝類は食物連鎖の初めに位置するため低い濃度でした。

 魚介加工品では、アジ開き、サバ缶詰、煮干(イワシ)、イワシ缶詰などは原料と同じ程度の汚染があります。スジコ、小女子佃煮、イカ塩辛などは牛肉と同じ程度の汚染があります。ちくわ、はんぺん、さつま揚げなどの練り物の汚染は低いようです。

 肉類では99年の国産牛肉の濃度が上昇し(タイ、ホッケ、カレイの汚染と同程度)、鶏肉は98年と同程度でした。豚肉の一部に高濃度の汚染が見られました。全体的には低い汚染ですが、飼料として汚染が少ないものを選んで飼育した豚を選ぶ必要があります。

 肝臓は豚肝臓の濃度が高く99年国産牛肉なみであり、その後に牛、鶏と続きます。

 乳製品では、99年輸入バター、99年輸入チーズが99年国産牛肉よりやや高濃度の汚染がありました。牛乳の汚染はそれに比べると低くなりますが、摂取量を考えるとはるかに影響は大きくなります。

 卵類は99年輸入乾燥卵黄の平均値は99年国産牛肉なみ、全卵もその3分の1程度の汚染があり、鶏肉と同程度です。

 野菜では、ほうれん草の汚染が年度ごとに低下しています。お茶の葉、ほうれん草、小松菜、春菊、レタスなどは比較的高い濃度ですが、流水で洗浄することにより約6割が減少、可食部である葉や茎の濃度は低く、根やひげ根に濃度が高いことが99年度の調査で調べられています。また、野菜や果物類に付着したダイオキシンは葉緑素や食物繊維にしっかりと吸着しており、腸管での吸収は悪い可能性があり、あまり心配はいりません。

 穀物は、99年度は調査されていません。以前の結果では、輸入小麦の濃度が比較的高く、国産の白米の濃度が低く、お米を食べていれば汚染は軽くなります。米油は汚染が高い米ぬかが原料のため、ダイオキシン濃度は高いと思われるため、使用は避けましょう。

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